合唱、歌手ソリスト(ソプラノ・アルト・テナー・バス・ボーイソプラノ)、そしてオルガン編成で作曲された「レクイエム」。幼い視点から見た世界の崩壊を描き、その被害と傷を負い死して消えゆくもの、また生き延びながらも傷を抱えて生きゆくもの、それらが皆持つ童心「イノセンス」へ向けて作った作品です。

本作品は、現在世界中で起きている戦争により被害を被っている子供たちへの援助を募るためのイベントの一環としてJohn、Patricia Pietrzyk両氏によって依頼されました。集まった寄付金は全てUNICEF (ユニセフ 国連児童基金) に直接送られ、世界各地の子供たちに必要な物資と援助という形で届けられます。

「レクエイム」の初演は2025年2月15日、アメリカ、カリフォルニア州、サニーベールのSt. Thomas Episcopal教会にて行われました。本作品が演奏されたコンサートでは、まず楽器演奏によるプログラムから始まり、ラヴェル、フォーレ、シューマン、シューベルト各作曲家による「こども」を題材にした作品が演奏されました。また、カリフォルニア在住の詩人Veronica Kornberg氏による、本コンサート用に書き下ろされた詩の朗読が行われました。

コンサート動画のリンク

カリフォルニア・ベイエリアの合唱コミュニティからの有志とローカルで活動する音楽家が集まり、作曲者本人による指揮で「レクイエム」のリハーサルと本番が行われました。しかし、本番まで一週間を切ったころ、ロジスティクス面及び技術面において重要な問題が起きたため、作曲者がオルガン・パートをピアノ用に編曲し、本番の演奏は作曲者がピアノ演奏と指揮を両方担当しました。

この「レクエイム」を聴いた全ての人たちが、芸術的にも感化され、また世界各地で苦しんでいる子供達へのより多くの援助に助力できることを願っています。

寄付は随時受け付けています。本作品(音楽と動画録音)をできるだけ多くの人にシェアしてください。

演奏

合唱 St. Thomas Choir ++
ソプラノ Tina Paulson
アルト Akane Ota
テナー Finn Goulart
バス Gregory Smith
ボーイソプラノ Raymond Shen

Illustrations by Shiori and Maki

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